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「安心・はつらつ社会」を構築します |
公明党の政策綱領(マニフェスト)原案
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はじめに
今日のわが国は、経済の長期停滞、少子高齢化の進行、犯罪の増加など深刻な諸課題に直面している中で、問題解決への明確な指針を見いだせないでいます。
このような状況の中、国民は、「今日の生活に対する“不安”」そして、「未来に対する“不安”」を抱いていることは否めません。
公明党は連立与党の一員として約4年間、責任ある日本の舵取りを行ってまいりました。「政治の改革と安定」そして、国民のための「構造改革」を着実に成し遂げつつありますが、国民の不安を除去し、活力みなぎる「安心・はつらつ社会」の構築へ向け、明確な政策の方向づけの下、具体的な施策を加速させてまいります。
今回、公明党の政策綱領(マニフェスト)を作成するに当たり、今後、党として重点を置く政策を、
第1章 ムダを一掃。徹底した行革と特権を排除
第2章 「安心・はつらつ社会」の構築
第3章 「平和・人道の日本」をめざして
以上、「3章の構成」から、取りまとめ、国民の皆さまにご提示させていただきます。ここでは、はじめに「各章」ごとに、公明党のめざすもの、基本的政策の方向性を提示させていただきます。
1 ムダを一掃。徹底した行革と特権を排徐
◇ 徹底した行政改革・歳出削減と政治腐敗の一掃
国、地方を通じて、徹底したムダ遣いの見直し、優先順位の明確化など歳出削減の努力を行う一方で、「官から民へ、国から地方へ」の流れをつくり、世界トップレベルの効率的な政府・地方自治体をつくる必要があります。特に、地方分権を推進する視点から、市町村合併を適切に推し進め、自立した「地方」の確立をめざします。
政治倫理の確立は、議会政治の根幹です。「政治とカネ」をめぐる相次ぐ不祥事は、国民の政治への信頼を失墜させています。公明党は、今後とも政界の先頭に立って「清潔な政治」の実現をめざし、政治改革を断行し、政治腐敗を一掃してまいります。また、時代遅れの特権に鋭くメスを入れ、徹底的に“追放”することを「宣言」します。
2 「安心・はつらつ社会」の構築
◇ 経済・雇用の再生とセーフティーネットの拡充
公明党は、わが国の経済社会をグローバルな競争に適応することのできる、活力に満ちたものに転換していくために、自由な市場主義を原則とする経済構造改革を推進していきます。また、わが国の豊富な人材と優れた技術を活用し、新産業の育成、サービス産業の高度化、新規創業の促進などを通じて、生産性が高く競争力のある経済産業を再構築し、雇用の拡大と安定を図っていきます。一方、改革に伴う「痛み」をできる限り緩和することも肝要です。当面は、財政・金融政策を総動員してのデフレ克服、中小・ベンチャー企業への資金提供の円滑化、若者や高齢者の雇用確保など、機動的でキメ細かなセーフティーネットを構築してまいります。
◇ 持続可能な社会保障制度の構築
誰もが将来に不安を感じることなく生活できる社会保障の確立こそが、重要課題です。将来にわたり持続可能で、公平かつ効率的な制度とするため、自助・共助・公助のバランスや国民負担のあり方についても検討しつつ、抜本的な改革を推進していきます。活力のある経済と充実した社会保障制度は決して対立するものではなく、相互に補完するものです。安心できる社会保障制度が整ってはじめて、新たな事業にチャレンジすることも可能であるし、充実した社会生活をおくることができます。他方、経済の安定的な成長がなければ、各種施策に必要な財源を賄うことができません。公明党は、「活力」と「安心」が両立する社会の構築をめざします。
◇ 教育の再生と人材育成
国の将来を決定するのは「人」です。だからこそ公明党は、将来への投資である「教育」にひときわ力を入れてきました。国家や社会のために教育があるのでなく、むしろ教育のために国家や社会があるという発想の転換が必要です。このような観点から、学校をはじめ家庭や地域の教育力を再生するとともに、子どもたちが地域の人との交流や自然との触れ合いのなかで人間性を養える教育、そして、地域や社会、世界に貢献できる「人材育成」をめざします。
当面は、子どもたちが教育現場で悩む実態を一掃するため、強力な学校サポート体制の構築に力を注いでまいります。
3 「平和・人道の日本」をめざして
◇ 新しい平和主義
今、日本は国際社会が直面する深刻な不安に対して、いかに対応していくのかという課題に直面しています。国際社会の問題には無関心で、わが国だけが平和と繁栄を享受することは、グローバル社会にあっては、もはや通用しません。
公明党は、世界中の全ての人間が、テロ、貧困、戦争、感染症などの脅威から解放される「人間の安全保障」の確立こそが日本外交の基本であるべきだと考えます。
そのためにODAの戦略的な活用はもとより、紛争地域などの平和構築にも国際社会と協力して積極的に貢献する姿勢を「新しい平和主義」と捉え、わが国の平和憲法を堅持しつつ、積極的・効果的な国際貢献を行ってまいります。そのため特に、人材の派遣と育成には力を入れていく構えです。
今回掲げる政策綱領(マニフェスト)の目標達成期限については、基本的には衆議院議員の任期である4年を目途とし、それぞれの政策ごとに期限を付しているものについては、その期限内での達成を目標としています。
また、この政策綱領(マニフェスト)の実現については、政府の一層の効率化を進めつつ、既存予算の見直し、大胆な再配分により行うことを基本とします。
なお、消費税については、当面、引き上げを行いません。
私たち公明党が今回掲げた政策目標及び具体的な施策については、「国民との契約」として、その実現をめざし、全力で取り組んでまいります。
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第1章 ムダを一掃。徹底した行革と特権を排除
(1)世界トップレベルの効率的な政府を再構築
(行政改革)
○ 世界トップレベルのムダのない効率的な行政をめざし、国・地方を通じ、公務員数を1割削減します(国家公務員・約51万人、地方公務員・約315万人、03年7月現在)。
○ 徹底した行政改革を行うことにより約5万件の行政手続きをオンライン化するとともに、2割を削減合理化します。
(地方分権)
○ 国の補助事業を段階的に地方に移譲し、4兆円を目途に国庫補助負担金の廃止・縮減等を行うとともに、これと併せて国から地方への税源移譲を積極的に進めます。さらに、将来的には、国と地方の税源比率を1対1にします。
○ 市町村合併を強力に進め、1000自治体をめざします。
(公共事業の見直し)
○ 公共事業に優先度をつけることにより、重点化・効率化を図り、ムダな公共事業をなくすとともに、シェア配分を大幅に変更します。
○ 公共事業における資材の単価や仕様等の規格の見直し、国・地方自治体における入札制度の合理化等を推進し、公共事業コストを20%削減します。
(2)議員や官僚の特権・慣習にメス
(政治家・国会改革)
○ 議員が逮捕・勾留された場合にも支払われている歳費等を凍結します。
○ 国会議員歳費の1割カットを継続します。また、委員長専属の公用車の廃止や委員会運営活動費、委員会視察関係経費などの諸経費を見直します。さらに、議員の海外旅費等の削減などを図ります。
(公務員・首長)
○ 特別職、一般職を問わず、各省庁等の事務次官、外局長官級以上の幹部公務員の給与を1割カットします。
○ 公務員の1カ月ごとの「通勤手当」を是正します。また、地方に転勤後も続く公務員の「調整手当」を見直します。
○ 国家公務員の天下りを内閣が一元管理し、退職後10年間の再就職状況をすべて公表するとともに、天下りや渡りによる退職金の二重、三重の受け取りができなくなるよう制度見直しを行います。
○ 地方自治体の首長等の退職金制度を見直し、廃止または縮減することをめざします。
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第2章 「安心・はつらつ社会」の構築
(1)経済・雇用の再生
(新産業育成・中小企業支援)
○ 新産業育成、規制改革により、経済を活性化させ、新たな雇用を500万人創出します。
○ 環境、バイオ、情報通信、ナノなどの重点戦略分野への重点投資を行います。特に、有機EL(発光材料)、燃料電池など、近い将来に実用化が見込まれ、人々の暮らしをより良くすることが期待できる研究開発に対して、大規模かつ先行的に集中投資を行う、「みらいの種先行投資プロジェクト」(仮称)を策定します。
○ 無担保・無保証の新創業支援制度を拡充するなど、ヤル気のある起業家を支援し、100万企業の開業をめざします。
○ 金融機関が中小企業者に対して「個人保証」を求めない融資を推進するとともに、売掛債権等の証券化・流動化など、金融機能の多様化を図ります。
(観光立国の推進)
○ 外国人観光客を2010年までに1000万人に(現在500万人)。そのために、外国人受け入れ人材の育成や外国語表示の観光案内を充実させます。
○ 観光担当大臣を任命し、観光総合戦略を策定する観光局を設置します。
(雇用環境の整備)
○ 若年者の失業率の半減をめざします。そのため、若年者に対する就業支援サービスを一体的に行う「ジョブカフェ」(仮称)を都道府県・中核都市に設置するとともに、「日本版デュアルシステム(週の前半は企業で実習生、後半は専門学校で訓練を受けながら正式採用に必要な力をつける)」の導入を推進します。また、希望するすべての学生がインターンシップを体験できるようにします。
○ 年齢に関わりなく生涯を通じて教育訓練・スキルアップできるシステムを構築します。
○ 定年年齢の引き上げや継続雇用制度の導入により65歳までの雇用を保障するとともに、高齢者については、NPOやシルバー人材センター等を活用し、地域における多様な雇用・就業機会を確保します。
○ 通常労働者とパート労働者との「同一労働同一賃金」という処遇均衡を図るため必要な条件の整備を推進します。
(2)子育てを安心してできる体制を確立
○ 2008年度を目標に、児童手当、保育などを総合的に給付する「育児保険制度」(仮称)を創設します。
○ 保育所受け入れ児童数を3年で15万人拡大します。また、地域の子育て支援や虐待対策などをより強化します。
○ 2004年度中に児童手当の対象年齢を小学校3年生までに引き上げ、引き続き6年生までの拡充をめざします。
○ 24時間対応可能な小児救急医療施設を全国に整備するとともに、2008年度を目標に健康保険8割給付の対象年齢を3歳から6歳までに引き上げます。
○ 子育てサークルの支援や育児相談等を行う「つどいの広場」や「地域子育て支援センター」を全中学校区(1万カ所)に整備します。
(3)持続可能で安心できる社会保障制度を構築
○ 2008年度までに、年金は国、医療は都道府県、介護・次世代育成・障害者福祉は市町村が主体となって制度運営を行います。また、制度横断的に低所得の高齢者世帯の負担を軽減する制度を創設します。
(年金)
○ 年金制度は2004年度に抜本改革します。基礎年金の国庫負担割合は段階的に引き上げ、2008年度からは2分の1とします。段階的引き上げに伴う主たる財源は、年金課税及び所得税の定率減税の見直しにより確保します。
○ 年金保険料の上限を定め、人口動向(平均寿命など)等に応じて給付を見直す方式を導入します。また、この水準までは年金額を保障するという「最低保障年金」の導入をめざします。
(医 療)
○ 新たな高齢者医療制度を2008年度を目途に実施するとともに、政管健保・国保の都道府県単位の運営を実現します。
○ 医療・介護にかかる自己負担を家族で合算し、負担が高額な場合に軽減を図る新たな高額療養費制度を実施します。
(介 護)
○ グループホームや小規模多機能型施設等の整備を計画的に進め、2010年までに特別養護老人ホーム待機者を解消します。
○ 痴呆性高齢者、独居高齢者など悪徳商法等の被害を受けやすい高齢者を保護し、高齢者の虐待を防止するための法整備を行います。
(健康づくり)
○ 温泉を活用した健康づくり推進のため、温泉療法医、温泉利用指導者(員)などの人材を確保し、温泉施設・旅館を「健康増進施設」として活用します。
○ 女性特有の身体的症状や精神的不安について総合的に診療できる「女性専門外来」を全都道府県に整備します。また、女性健康支援センターの整備を進めます。
○ アレルギー疾患対策を抜本的に強化します。国公立病院のアレルギー科の増設、全都道府県における公立・民間のネットワークの強化などを図ります。
(文化・スポーツ)
○ 地域の文化施設や多様な文化の人材を活用し、多くの人が文化芸術に親しめるための環境を整備します。
○ 地域の誰もが、いつでも気軽に利用できる「総合型地域スポーツクラブ」の設置を強力に推進し、5年間で全市町村に、10年間で全中学校区域(約1万カ所)の設置をめざします。
(4)地域・家庭連携による学校サポート体制で安心して学べる教育
○ 不登校やいじめなどで悩んでいる子どもを支えるためのスクールカウンセラーを全中学校に配置します。
○ 「わかる」授業をめざし、すべての小中学校に補助教員を配置するとともに、様々な経験を持つ社会人や専門家等の活用を大幅に拡充します。
○ すべての小中学校において、父母、地域住民等が学校運営に参画する学校評議会の設置をめざします。
○ 希望者全員が受けられる奨学金制度とします。また、海外留学する学生を対象とした制度の創設、入学資金を対象とした制度の拡充を図ります。
(5)食の安全・安心を保障
(食の安全・農業の安定)
○ ほぼすべての国産農水産物にトレーサビリティーシステム(生産・流通の履歴追跡情報)を導入します。
○ 有機栽培・減農薬栽培農家を倍増させます。
○ 農地の集約化を強力に推進し、国民の食料供給に責任を持つ担い手及び環境保全型営農に対し直接的な所得補償制度を導入します。また、地産地消、耕畜連携、食育、米粉(こめこ)の拡大等を推進します。
○ 5万人の新規就業青年を確保します。
(6)安全・快適な街づくり
(バリアフリーの街づくり)
○ 2010年までに、1日乗降客5000名以上の全ての駅ならびに周辺地域のバリアフリー化を実現します。
○ 電線類の地中化を住宅地・観光地を中心に1万キロメートルまで延長します。
○ コミュニティーバス、低床バス、福祉タクシーを倍増します。
○ 段差解消、車イス通行可能な廊下等のバリアフリー化住宅を、公営住宅全体の5割まで高めます。
(住宅・交通・住環境)
○ 住宅リフォーム融資制度の拡充で中古住宅市場の流通量を3倍に引き上げます。
○ 高齢者向け賃貸住宅を10万戸建設します。
○ 都市公園(1小学校区に5カ所)の整備率を4年以内に70%まで高め、そのうち半数を高齢者が憩える「シルバーパーク」(仮称)とします。
○ ETC(ノンストップ自動料金支払いシステム)などを活用した高速・有料道路の区間別の料金割引や夜間割引等を、4年間に150地域で展開します。
(治安対策)
○ 警察官の増員とあわせ警察官OBの活用等をすすめ、交番・駐在所を整備するとともに、民間警備会社と提携し地域パトロールの拡充・強化を図ります。
(都市と農山漁村の交流)
○ 市民農園や体験農業など農山漁村をフィールドとしたグリーン(ブルー)・ツーリズムを積極的に推進します。
○ 整備の遅れている森林の解消を早急に進めるとともに、複層林化、針・広混交林化等を推進します。また、緑の雇用を4年間で3万人増員します。
(7)環境―都市に自然を!
(都市を自然とともに生きられる街に)
○ 緑を倍増し、「公用地の自然緑地義務付け」「屋上緑化・学校ビオトープ(野生の生物が生きられる場所を学校の中につくること)」などを推進します。ヒートアイランド(都市の温暖化)対策を進めます。
○ 2010年代までに大都市に300ヘクタール規模の森をつくるなど水と緑のネットワークをつくります。
(ごみ・ゼロ=循環型=社会を推進し、環境ビジネスで経済を活性化)
○ 2010年までにごみを半減させ、リサイクルなどの割合を4割向上します。エコ産業の市場規模を70兆円に、雇用を130万人から160万人に拡大します。
○ 環境関連サービス、廃棄物処理・リサイクル産業などの振興に集中投資します。
○ 家庭のクリーンエネルギーを飛躍的に普及させ、家庭用の燃料電池、太陽光発電、低公害車など、再生可能な新エネルギーを拡充して温暖化防止を進めます。
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第3章 「平和・人道の日本」をめざして
(1)平和・国際貢献の国に
○ 国際平和に貢献できる専門家を3年間で1万人に増やします。
○ 「国際平和貢献センター」を設置し、各分野の専門的な人材養成を図ります。
○ ODA予算全体の20%を「人間の安全保障」予算にシフトするとともに、ODA予算の5%を海外で働くわが国のNGOへ還元します。
○ 平和の拠点島「沖縄」を世界に宣揚するため、コスタリカ共和国にある「平和大学」のアジア・太平洋地域事務所の「沖縄」への誘致をめざします。
(2)投票権の拡大
○ 18歳選挙権を実現します。
○ 永住外国人の地方選挙権の付与を実現します。
○ 郵便投票や代理投票制度の対象者の拡大をめざすとともに、さらに使いやすい制度とします。
(3)人権の確立
(司法改革)
○ ロースクール(法科大学院)へ進学する学生を支援するために、奨学金制度の充実など十分な財政措置を講じます。
○ 国民が裁判官と一緒に裁判手続きに参加する充実した裁判員制度を創設します。
○ 誰でもが行政の不正を正せるような、国民に開かれた行政訴訟制度を創設します。
○ 弁護士がゼロないし1人しかいない「ゼロワン地域」を解消します。
○ 法律扶助制度のさらなる拡充や、犯罪被害者の刑事手続参加制度の創設などを推進します。
(DV防止法の見直し)
○ 保護命令の対象拡大、DV(配偶者等からの暴力)被害者の自立支援など被害者の立場に立った実効性のあるDV防止法改正を行います。
(夫婦別姓の導入)
○ 夫婦の姓(氏)について、同姓または別姓の選択を認める選択的夫婦別姓制度の導入を実現します。
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